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アクセントとイントネーション

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カテゴリ:ことばの問題

日本語教師を目指す人の大部分は日本語教師養成講座に入って、初めて音声学を学ぶのではないでしょうか。私もそうでした。

音声学を学ぶ際にちょっとひっかかる単語が「アクセント」と「イントネーション」です。

 

多くの日本人が「言語」というものを「明示的に意識する」のは英語を初めて学んだ時ではないでしょうか。その時、私たちは「アクセント」という単語に出会います。英語はご存知のように強弱アクセントですね。desert(砂漠)は頭を強く発音し、dessert(デザート)は後ろの方を強く発音するといったように。

 

音声学の用語で、「単語を区別する」ものをアクセントと言います。大多数の日本人はこのとき「強く発音すること=アクセント」と頭の「辞書」に入れます。英語は「強弱アクセント」の言語なので、これはこれで問題はないのです。(音声学とは関係なく、一般的な英語の言い方で、方言特有の音声的特徴の総体のこともaccentと言いますね。Australian Accentのように。)

 

さて、日本語教育の道に進もうと、養成講座に入り、音声学の授業で「日本語のアクセント」という言葉を聞いて、混乱する人は少数ではありません。「箸と橋はアクセントが違いますね」という言葉を聞いて「え?それってイントネーションでしょ?」と思うようです。「アクセントは音の強さで、音程の違いはイントネーションでしょ?」ということですね。そこで、先生が「日本語のアクセントは高低アクセントです。」というと「じゃ、イントネーションって何?」となります。

 

音声学で使っている「アクセント」という言葉の定義は「単語を区別するもの」です。英語のように「強弱アクセント」の言語も、日本語のように「高低アクセント」の言語もあります。

 

では「イントネーション」とは何でしょう。「単語レベルを超えた文などの全体に現れる音調で、話し手の聞き手に向けた態度表明の役割を持つもの」です。

「そうでしょう」と語尾を下降させると、「推量」。語尾を緩やかに上昇させると、「確認」。

「しょ」から急激にかなり高く発音すると「非難」になったりします。

 

今回はここまで。

 

H.M.



  • 丸山研也 より:

    アクセントとイントネーション、大変わかりやすく解説されていると思います。
    ただ一つ、少し気になることは、「音程」という言葉が【音の高さ】として使われていますが、いかがでしょう。音楽用語として正確には「音程」と「音高」はまるで別の意味の語です。ただ、音楽家でさえ、一般的に「音高」の意味で「音程が低い(高い)」などと使われることが多くなってしまっていますが、これは困ったことだと思っています。言葉は、時代によって変化する、ということも理解できますが、音楽用語としては明らかに誤用であり、実際に音楽教育の場面で困ることもあります。
    いかがでしょう?

    • H.M. より:

      丸山様
      コメントありがとうございます。
      アクセントもイントネーションもたった一つの音の高さではなく、音の連なりの高低の幅を指すので、「音程」でいいのではないでしょうか。

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