未経験者が「登録日本語教員」になるための2つのルート
令和6年4月から創設された国家資格「登録日本語教員」になるためには、以下の2つの要件を満たす必要があります。
1.日本語教員試験(基礎試験・応用試験)に合格すること
2.登録実践研修機関で実施される実践研修を修了すること
この2つをクリアすることで、誰でも登録日本語教員になることができます。学歴や年齢、国籍は問われません。
現職の日本語教師ではない方が登録日本語教員の資格取得するには、「養成機関ルート」と「試験ルート」の2つの方法があります。また、「養成機関ルート」にはさらに2つのルートがあります。
ここでは、それぞれのルートについて紹介します。
養成機関ルートとは
養成機関ルートは、さらに以下の2つのルートに分類することができます。
1.登録日本語教員養成機関で課程を修了後、別途、登録実践研修機関で実践研修を受けるルート
2.登録日本語教員養成機関と登録実践研修機関の両方の登録を受けた機関で、養成課程と実践研修を一体的に修了するルート
ここでいう登録日本語教員養成機関とは、日本語教員として必要な基礎知識や理論を学ぶ機関で、文部科学大臣が認定した機関に設けられています。
カリキュラムには、言語学、教育方法論、日本文化理解、社会・心理学など「必須の教育内容50項目」が網羅されています。
これら養成機関ルートでは、登録日本語教員養成機関において、日本語教育に必要な理論と実践の双方を、バランスよく学ぶことができます。また、日本語教員試験の基礎試験が免除されるというメリットがありますが、応用試験については受験・合格する必要があります。
試験ルートとは
試験ルートは、養成機関の課程を受講せず、登録日本語教員を目指すルートです。日本語教員試験の基礎試験・応用試験の両方に合格し、登録実践研修機関で実践研修を修了する必要があります。
試験ルートは、養成機関に通学するためのコストを抑えられ、自分のペースで学習できるというメリットがあります。一方で、難易度が高く、年に1度しか実施されない日本語教員試験に合格するには、しっかりとした学習計画が必要となることを、心得ておかなくてはなりません。
また、日本語教員試験に合格した後すぐに登録日本語教員になれるわけではなく、登録日本語教員実践研修機関で実践研修を受ける必要があります。